狼と香辛料/支倉 凍砂
¥620
Amazon.co.jp

この物語の舞台は中世ヨーロッパ風の世界を舞台としている。
領主が町を治め、教会は各地に点在する異端の宗教を退けるべく布教と討伐を行っている。
主人公のロレンスは行商人。
世界各地を回って商売をしており、その仕事柄長い時間は同じ町にとどまれない。
馬車に揺られていく一人旅の中でしばしば孤独を感じつつ、町に自分の店を持つという夢をかなえるために行商を続けていた。


旅の途中でロレンスは少女の形をした豊作の神・賢狼ホロと出会い、ホロを故郷のヨイツまで連れて行くという契約を結ぶことになるのだが……


といった感じで物語は進んでいきます。

第一巻では市場に流通する貨幣の価値の変動を巡っての冒険?です。
このシリーズは経済をエッセンスとして取り入れていて、それが物語とロレンス&ホロのキャラクター性に深みを与えていると思います。
また、登場人物の年齢が比較的高いこともライトノベルにあっては特徴的です。
ロレンスは25歳、ホロも見かけは幼く見えても神の化身なので精神年齢や知識は主人公のロレンスよりも上です。
そんなわけで、ホロとロレンスの関係も一筋縄ではいきません。

というか、商品を安く仕入れ高く売るために弁舌をつくし頭を働かせる行商人であり、25歳のいい大人であるロレンスが直情的でないのは当然なような気もします。


最後の場面で離れていくホロを引き止めようとするロレンスの言葉はまさにロレンスの性格を表していると思います。


直球のストーリーに飽きたひとにはこのシリーズをオススメします。

オススメ度は☆☆☆☆☆

☆5つ満点です。

このごろ、対象年齢大学生以上なモノばっかりオススメしているような気がします。

自分のお気に入りなのでしょーがないですが。