- 今日の書評はライトノベルレーベルのひとつ電撃文庫の作品から
- 神様のメモ帳/杉井 光
- ¥641
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この本の主人公は人付き合いが苦手だ。
というより人と付き合うことに対して意味を見出せないでいる。
その彼がちょっとしたきっかけで同級性との女の子と知り合いになり、その子に連れられていった先でさまざまなニートと知り合いになる。
そのニートたちはそれぞれ特技があり、一般のひとに言わせれば「その能力をもっとほかの事に役立てればいいのに」
その後、主人公は事件に巻き込まれ、真実を知るために『ニート探偵』アリスに捜査を依頼するのだが……
というのが、大まかな話のあらすじです。
この本は主人公に共感できるかどうかで面白さが変わってくると思います。
といっても、ほとんどの一人称視点の小説ではあてはまるような気がしますが
なんというか、一生懸命がんばってみたけど、やっぱりその程度にしかならないんだなと思い知らされる。
それでも、結局やれること・やりたいことをやるしかない。
そんな後ろ向きなんだか前向きなんだかわからないお話でした。
リアルといえば、この上なくリアル。
完全なハッピーエンドではないが、救いはある。読後感も悪くなかったです。
オススメ度☆☆☆+☆☆
オススメ度は条件つきで☆5つの満点です。
上にもかいてあるようにみんな幸せになりましたという話ではないからです。
恋愛ものというよりミステリーです。
題材が題材だけに甘あまのが好きな人にはオススメできません。どっちかというと人生ってこんなもんだよなーと感じてる人にオススメします。
それにしても、これほどまでティーンエイジャーに勧めにくいライトノベルはなかなかないと思います。
最後にひとつ難点を挙げとくと、ミステリーものとしてはヒントを与えすぎのような気もします。
まぁ、面白さに比べたら些細なことですけど